CDP最新動向レポート 2021年版で、消費者がカスタマーデータプラットフォーム(CDP)を切り替える最大の理由は、サードパーティとの統合が十分でないためだと述べられています。このれは明白なことです。企業は、既存のソリューションのエコシステムと統合されておらず、複雑さを解消できず、逆に増やしてしまうCDPソリューションには失望しているのです。

私は、この統合エコシステムの課題をさらに掘り下げたいと思い、Tealiumの技術パートナーシップ担当副社長であるRobert Browerに話を聞き、企業がCDPを評価する際に、サードパーティ製品と統合できる数と品質を重要な基準の一部として確かなものとし、企業内に新しいデータサイロを作らないためにはどうすればよいかを確認しました。

Tealium テクニカルパートナーシップ担当副社長 Robert Brower

Julie Graham(以下JG):この調査で、シームレスなテクノロジーの統合が、CDPを切り替えているブランドと、その成功にとっていかに重要であるかがわかりました。なぜでしょうか?

Robert Brower(以下RB)強力な統合エコシステムがあれば、ユーザーは自分たちが取り組んでいるマーテクスタックの本来の力を発揮できます。例えば、企業内の複数のチームメンバーが、(ロイヤルティキャンペーンを実行する、リターゲティング計画の分析をする、販売時点情報管理(POS)やビーコンスタックのような多様なオムニソースデータ入力するなど)異なる方法でデータを使用している可能性が非常に高くあります。クライアントサイドとサーバーサイドからデータを得る一方で、さまざまな人がさまざまな方法でさまざまな情報をこれらのデータソースから取得しています。

統合により、CDPによってつながった組織では、さまざまなチームメンバーがデータ企業全体の担当部分に接続できるようになります。また、CDPの価値を最大限に高めるために必要な適切な情報をCDPに提供できます。

例えば、顧客がお気に入りの小売店に入り、オンラインで入手したクーポンを使って店内の商品を購入したとします。支払いの前に、顧客のメールアドレスを聞くことで、ブランドとのやり取りにおいて、どの顧客がオンラインにいるのかオフラインにいるのかを知ることができます。この顧客はロイヤルティオーディエンスのセグメントに加えられるかもしれません。つまり、そのブランドの(ロイヤルティの高い顧客のために素晴らしい体験を生み出す)さまざまなチームメンバーが、ショッピング体験からPOSデータを取り出すことができるようになるのです。

非常に優れた統合エコシステムを構築することで、CDPはPOSデータを取り込み、その情報を利用してキャンペーン内でより良い体験を提供できます。ロイヤルティプログラムは、コールセンターでも機能します。自社ツール内で優れた幅広い連携を行っているため、CDPはブランドに対して、顧客に関する可能な限り最高の視点を提供します。

JG:ブランドは大量のデータを自社で保有しており、CDPの変更や別のツールの導入を検討しているときには、新たなサイロが発生するかもしれないという不安に直面します。強力な統合マーケットプレイスを築くためには、どうやって、これらのサイロを解消することができるのでしょうか?

RBこれは、エコシステムの幅広さに起因します。例えば、A/BテストのためのOptimizely、クロスファンクショナルな分析のためのQuantum Metric、アンケート調査のためのQualtrics、メールキャンペーンのためのMailChimp、自動化のためのMarketoなど、企業やブランドがさまざまな成果を出すために一連のテクノロジーツールを使用している場合、それらの異なるソリューションすべてとCDPを接続できることが望まれると同時にそうする必要があります。

しかし、エコシステムには幅広さだけでなく、深さも重要です。企業やブランドは、自社で運用しているCDPがクラス最高の機能を発揮し、カスタマージャーニーの次のステップで顧客の役に立つことを望んでいます。

簡単でシームレスな統合により、より素晴らしい体験が可能になります。また、各インタラクションのソースとデータを適切なツールで接続できるため、サイロ化を解消できます。

JG:組織やTealiumのスタック内で、際立った統合や、異なる統合を使ったクールな方法はありますか?

RB:Tealiumが現在取り組んでいるのは、CCPAとGDPRに関するものです。同意管理プラットフォーム(CMP)は、コンプライアンスとガバナンスを維持する必要があるため、企業によってかなり速いペースで購入と導入が行われています。

例えば、顧客が頻繁に訪れるページにアクセスし、突然、これまで見たことのない新しいクリックによる同意を要求され、急いでクリックして同意したとします。うっかり間違って違う意思決定を選んでしまった場合、非常に信頼できるロイヤル顧客である組織とのデジタルアイデンティティを維持できなくなり、デジタルライフスタイルに支障をきたします。

この例の場合、CMPはその顧客に報告義務を遵守する能力を与えたので、正しいことをしたことになります。しかし、同時に、顧客基盤の一部、つまり忠実な顧客を失うことになるのです。それは、よく理解されていない、あるいは確実にすべてが実行されていないクリックによるものです。

しかし、CMPと連携されたCDP(この例ではTealium)があれば、CMPは、顧客がそのページに0.08秒しかいずに、何かをクリックしたかもしれず、クリックしたときにその顧客のデジタル登録からオプトアウトしたことを理解します。しかし、もしCDPがその顧客がVIPであることを示すオーディエンス情報を持っていて、そのサイトで1年間に15回購入して、モバイルデバイスからより多く購入していても、その顧客がそのコンプライアンスページに短時間しかいなかったので、意図してその選択をしなかったという前提になります。

このCDPとCMPの連携により、企業やブランドは顧客に対して、実際にオプトアウトしたいかを確認し、その顧客がロイヤル顧客であること知らせ、再度オプトインするための情報を提供できます。

CDPとCMPの戦略を組み合わせることで、コンプライアンス、ガバナンス、プライバシー、顧客ロイヤルティと維持に対応する非常に強力な統合の例になります。

JG:これで、コンプライアンスを遵守していると言うだけはなく実際に確認できますね。また、顧客からこれらの本質を突く重要なモーメントを得ているので、より目的主導のジャーニーも促進します。

RB:そのとおりです。CMPパートナーにとっての利益は、最終的に自社の利益を損なう製品を販売したくないからです。また、ブランドにとっての利益は、顧客がコンプライアンスを守るだけでなく、ロイヤル顧客を減らすことがなくなるからです。

JG:Software Development Timesは最近、2020年を統合の年と呼んでいます。それは何故で、将来の統合には何が待ち構えていると思いますか?

RB:クラウド機能により、企業はより統合された役に立つ方法でスタックを管理できるようになりました。新しいシステムやアプリケーションを立ち上げる際に、反応時間が大幅に短縮されると同時に、サービスと選択したプラットフォームの間で、より堅牢なAPIを記述する必要が生じます。

さまざまな人がさまざまな統合を使用していますが、すべてのビジネス戦略につながっています。しかし、アナリティクス、再キャンペーン、ロイヤルティであろうと、それらの人が持っている専門知識に結びついています。

統合は、今後どこへ向かうのでしょうか?さまざまなソリューションやツールに対応できるだけでなく、機械学習の機能に基づいて、顧客が使用している統合を望むモデル例を見ることができます。

現在、Tealiumが市場に投入しているML>機能が、人々が得る案内活動と結果および期待を実際に向上するのがわかるでしょう。また期待に応える能力がより明確になります。

JG:CDPによって、幅広い統合が可能になるだけでなく、他に考慮すべき重要な点はありますか?また、統合された体験を成功へ導くものは何でしょうか?

RB:ブランドは、デジタルストラジストの強力なチームが協力できるCDPツールを探すべきです。ブランドはチームと協力して、 新しい顧客データツールで可能なことを理解するのに役立ちます。また、サービスパートナーと会話をすることができるようにするために、本当に良い仕事をするCDPも見つけなければなりません。

成功へのもう1つの重要な要素は、必要に応じてブランドが自社のエコシステム内で統合の修正・強化ができるツールを使用することです。顧客を思い、統合を成功させるために必要なことは何でもする企業は本当のビジネス成果を実現できます。

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Ray Orgunwall
Ray is the Director of Website Development at Tealium

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