今回で第4版となる『CDP最新動向レポート』2023年版では、独立系調査企業を通じて、米国、英国、フランス、スペイン、ドイツ、アラブ首長国連邦、日本、シンガポール、オーストラリア、ニュージーランドの、B2B、B2C、B2B2C業界における1,200人以上のプロフェッショナルを対象に調査を実施しました。その結果、経済的に厳しい時代こそカスタマーデータプラットフォーム(CDP)が組織の成長に不可欠であることが明らかになったのです。CDPは、企業が直面する経済や業界のさまざまな課題を克服しつつ、不況下においても強い組織を作りながら社内のサイロ化(縦割り)を打破し、顧客とのコミュニケーションを合理化することで新たな販売機会を生み出すのに役立っています。

調査データからは、CDPに投資をしている企業は、そうでない企業よりも業績において凌いでおり、投資期間が長いほど、成功率も高くなっていることがわかりました。実際、最も経験豊富なCDPユーザーと、そうではないユーザーや活用経験の全くないユーザーとを比較すると、自身の意思決定や支出管理能力、健全な予算確保、そしてなによりマーケティング費用へのリターンに対する自信に大きな差が出ることも分かりました。一貫したシングルカスタマービューを持つことで、組織全体がより焦点を絞った投資を行い、パーソナライズされた適切な顧客体験を提供し、高い精度で計画を立てることができるようになります。

そして、長期的および短期的なCDPの利用から得られるこれらのメリットはすべて、一つの決定的な真実につながっており、それは『CDPは全面的に大きな成功をもたらす』ということです。

しかし、CDPを導入している企業が、景気後退による不安、サプライチェーンの混乱、顧客データの利用に関する法規制の強化など、世界中の企業が直面している問題の影響を受けていないという意味ではありません。しかし、CDPを導入している企業は、これらの課題すべてに対処する準備が整っており、CDPを導入していない企業が感じている大きな副次的な影響や 時流を回避していることは確かです。

CDP最新動向レポート 2023: CDPユーザーはどのような成功体験をしているのか?

2022年のマーケティング目標達成に90%の満足度

本レポートは、CDPがゲームチェンジャーとなった事実も明らかにしています。今回の調査では、CDP導入企業は、世界的な不安定性と経済の不確実性の中においても、過去1年間、マーケティング活動で大きな成果を収めていることが明らかになりました。CDPは、変化するビジネス環境において、成功への差別化要因になっているのです。2022年のマーケティング目標達成の満足度は、CDPを導入している企業(90%)は、導入していない企業(44%)に比べて2倍以上となっています。日本では、CDPを導入している企業(82%)は、導入していない企業(7%)に比べ、マーケティング目標達成の満足度が約12倍高くなっています。

適切な顧客体験の創出に93%の満足度

顧客体験は、言うなれば新しい通貨であり、企業は適切な体験を創出するために必要なデータを収集・整理するための計画、およびデータを有意義に活用するための機能を持つ必要があります。CDPを導入している企業(93%)は、導入していない企業(49%)に比べて、顧客データを活用した適切な顧客体験を創出する能力に高い満足度を示しています。

現在のプライバシー要件をサポートする能力に対して95%が自信を持っている

2022年、プライバシー規制は世界中で拡大し、今後も拡大し続けるでしょう。プライバシー時代の夜明けとも呼ばれる昨今、企業はデータプライバシーの新しい常識を受け入れ、コンプライアンス戦略に投資しています。CDP導入企業は、未導入企業に比べ、プライバシーコンプライアンスに自信を持っており、特に、十分に準備ができていると感じています。CDPを導入して4年以上の企業では、95%が自社では現行のプライバシー規制を遵守するためのCDPの能力に自信を持っていると回答しています。また、同じく93%が将来の規制に適応するために十分な準備が整っていると回答しているのに対し、CDPを導入していない企業では67%にとどまります。日本では、新しいデータプライバシー規制への適応に対する信頼度が、CDP導入済み企業がCDP未導入企業よりも3倍程度高いとの回答結果でした。

CDP導入企業の73%がファーストパーティデータへの投資を増加

企業は、かつてないほどファーストパーティデータ戦略を確立する必要に迫られています。Googleは、2024年後半にはChromeブラウザでサードパーティCookieを廃止する予定です。FirefoxとSafariは、世界のオンライントラフィックの40%近くを占めるサードパーティCookieを既に廃止しています。また、顧客は、、自分のデータが企業によって適切に使用され、プライバシーが尊重されることを期待しています。それゆえ、ファーストパーティデータ戦略によって企業がそれを実現できなければ、顧客体験が損なわれるのです。本レポートからは、CDP導入企業(73%)は、CDP未導入企業(40%)に比べ、ファーストパーティデータ戦略への投資を2倍弱増加させていることが分かりました。

CDP導入企業の89%が18か月以内にROIを達成

CDPへの投資は、企業が目標を達成し、不安定な時代に安定性を見出すのに役立つだけでなく、迅速に投資効果を発揮するのです。CDPは、価値実現と投資回収を迅速にもたらします。回答者の4分の3が1年以内に、89%が最初の18か月以内にCDPの価値を実現しています。日本では、CDPを導入した企業の68%が最初の1年以内にROIを達成しており、1年半以内だと実に92%の企業がROIを達成している、との回答結果でした。

これらの成功事例は、本レポートで明らかになったことのごく一部に過ぎません。さらに、CDPの主要なユースケース、最も価値のあるCDP機能、企業がチームを編成する方法、プラットフォームの運用に最も重要なスキルセット、2023年に策定されるマーケティングの優先事項と支出予測、その他、CDP導入を成功させるための多くの発見がありました。

レポートの全文は、是非こちらからダウンロードしてご覧ください。

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2024年版 CDP 最新動向レポート

世界中のB2B/B2C/B2B2C業界における1,200人以上のプロフェッショナルを対象として調査を実施し、カスタマデータプラットフォーム業界を形成する、変化する状況とトレンドの包括的な概観を提供します。

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