優れた顧客体験( CX )の提供は、ブランドにとって最優先事項です。CX戦略の重要な構成要素は、一人一人に合わせたダイナミックマーケティングです。喜びを感じる体験は、既存の顧客を満足させ、新規購入者を呼び込みます。
CXへの注目度が高まっていることを裏付ける大きな証拠があります。PWC (世界4大会計コンサル会社)によると、約90 %の顧客が、優れた体験にはお金を惜しまないと言っています。消費者の選択肢が増え続ける現在の状況で、顧客の期待は高くなり、購入者のニーズを満たすことはこれまで以上に重要です。
適切な戦略とテクノロジーにより、顧客に強く影響のある体験を作り出すことができます。この記事では、カスタマーデータプラットフォーム( CDP )による、ダイナミックマーケティングを使用したデータドリブンなCXの利用方法について説明します。今年のDigital Velocityの基調講演での、Wunderman Thompsonの専門家と当社CMOであるHeidi Bullockのトークをここでご覧いただくこともできます。
昔からの対面販売では、見込み客のニーズを瞬時に読み解くカリスマ店員がカスタマージャーニーを操っていたと言えるでしょう。
しかし、今日、カスタマージャーニーを描くのは、顧客自身です。
購入前に、顧客は多くの調査を自主的に行い、友人や同僚と話をして、製品での実際の体験を知ります。このプロセスの多くはネット上で行われます。
つまり、ダイナミックマーケティングによって、購入に至るまでの過程にいる見込み客に、楽しい瞬間を提供しなければなりません。CXが購入決定にとって重要だと73%の人がPwCに報告しています。そのため、入念に作り込まれた効果的なCXへの投資が重要です。
このトピックの中で、「ダイナミックマーケティング」を次のように定義しています。
デジタル化により分断された顧客の流入経路から、一つにまとめられたデータに基づく、リアルタイムで関連性の高い体験を提供する方法。ダイナミックマーケティングとは、データを通じて顧客を理解し、早急に顧客のニーズに対応する信念のこと。
これは、実際に消費者がブランドに惹きつけられている体験を、企業が提供する手段です。
新型コロナウイルス( COVID -19 )の影響もあり、ほとんどの業界がデジタルへ移行しました。企業はデータドリブンなインサイトの作成、およびマーケティング施策の効率的な実施の必要性が高まっています。
これは、企業がより多くのデータを収集する必要があるという意味ではありません。既にある情報からできるだけ最大の価値を得るためには、適切にデータを収集して統合する必要があるということです。顧客データプラットフォーム(CDP)のテクノロジーは、この実現に役立ちます。
企業がデータを通じて顧客の声に耳を傾けることが、ダイナミックマーケティングとCX向上の成功の鍵になります。
たとえば、顧客が自宅のデスクトップパソコンで、ウェブサイトの会員登録がうまくいかず、必要な作業を完了できなかったため、コールセンターに連絡したとします。しばらくして、顧客は用事があることを思い出し、ボイスメッセージを残して電話を切りました。
しかし、データドリブンのダイナミックマーケティングが実現すれば、企業はすぐにメッセージで「伝言を受け取とりました」と顧客に知らせることができます。さらに、顧客が抱えている問題について話し合う日程のアポイントを取ることさえ可能です。これにより、以前は不満を抱えていたはずの顧客から、お話を聞く機会を得られます。これは両者にとってのメリットです。適切なテクノロジーによって、これを実現できます。
CDPによって、購入者のニーズと要望に合わせた体験を作成することで、顧客の愛着が高くなります。顧客のロイヤリティを高めるプロセスを分解し、最初の2つの点について考えてみましょう。
T: Trust(信頼)
U:Unified(一元化)
N:Now (リアルタイム)
E:Everywhere(オムニチャネル)
D:Delight(プロアクティブ)
Trust(信頼)
近年、個人情報に関して、世界的な規制基準に従う必要性が高まっています。ブランドが消費者からの信頼を得るためには、データの保護とプライバシーの確保が不可欠です。驚くべきことに、消費者の97%が、自身のデータ保護について関心を持っていることが判明しました。(Tealium 消費者データプライバシーレポート)。
Unified(一元化)
購入者は期待以上の購買体験を求めています。優れたCXは、一つにまとめられた顧客データに依存するため、その提供には、すべてのテクノロジーをつなぎ合わせることが重要です。データがバラバラのままだと、顧客にとって不愉快なCXを提供するブランドとして有名になってしまうのです。
さらに、サイロ化した(分散して連携の取れない)データは、一人一人に合わせたダイナミックマーケティングでは使えないため、余計なビジネスコストがかかります。広告費が高くなるだけでなく、無駄なデータが大量に発生したり、重複したデータ取得が延々と行われたりと、社内生産性の低下につながります。
TealiumのAudienceStream CDPでは、安全なデータ管理への取り組みを支援します。さらに顧客データを一元化することで、適切なタイミングで適切な体験を提供し、販売機会の予測に役立ちます。これはすべて、健全で簡単に利用できる貴重なデータのおかげです。
このビデオを見ることで、ダイナミックマーケティングを用いた、データドリブンな顧客体験の作り方や、残りの「TUNED」アプローチについて詳しく知ることができます。