Customer Data Platform

生まれつきのリーダー:Tealium、Gartner® Magic Quadrant™で初めて設けられたカスタマー・データ・プラットフォームのカテゴリーにおいてリーダーに選出

Matt|February 16, 2024

Tealiumは、CDPのカテゴリーにとって節目となる瞬間にリーダーに選ばれました。

カスタマー・データ・プラットフォーム領域におけるGartner® Magic Quadrant™(ガートナー・マジック・クアドラント)について、2部構成でご紹介します。まず、以下の第1部では、これまでのCDPの歴史を振り返り、第2部ではMagic Quadrantレポートから読み取れる内容を深く掘り下げていきます。

ある識者が私に「CDPの領域には、第三者による検証やランキングなどは必要ないでしょう。だって、既に使っている企業が多数いて、マーケットが存在していて、既に実証済みなんだから。」と言ったことがあります。私は全面的に同意したものです。

それでも、認められたというのは嬉しいことです!(ベンダーとしては、本当に注目されることは大歓迎です!)

カスタマー・データ・プラットフォーム領域におけるGartner® Magic Quadrant™は、私たちにとって意義深いものです! Gartner社(外部サイト)は55億ドル規模の企業で、S&P500の一社であり、約90カ国の企業と取引を行い、世界85カ所のオフィスに19,500人以上の従業員を擁し、40年以上にわたって世界中のクライアント企業に洞察と専門的なガイダンスを提供してきました。Gartner Magic Quadrantは、特定の市場における調査の集大成であり、市場における競合企業の相対的位置付けを広い視野で把握できます。

もしあなたがCDPの導入を検討している、あるいは既にCDPを所有しており、状況をより深く理解したいと考えているのであれば、本レポートは必読です。Gartner社のクライアントでなくても入手可能です!レポート全文は、こちらから無料コピーをダウンロードできます。

CDPの領域がこのような成熟の節目を迎えるにあたり、これまでの歩みを振り返ってみると興味深いものです。振り返ることで、CDPのカテゴリーが業界にとって何がユニークで価値があるかを理解できますし、また、次に何が起こるのか、最新テクノロジーの波に乗る人たちにとってCDPをどのような用途に適用できるかを考えることにもなりますからね。

初期

CDP業界は、CDP Instituteの創設者であるDavid Raab(デイビッド・ラーブ)のような、情熱的な支持者が早くからいたことは非常にラッキーでした。CDPのカテゴリーが今回のような節目を迎えられたのも、少なからず彼の努力によるものです。彼は、2013年4月に初めて 「Customer Data Platform」という言葉を考案した(英語・外部サイト)とされており、現在もCDPを導入しようとしている人々にCDPのストーリーを伝え続けています。(CDP Institute(英語・外部サイト)を是非チェックしてみてください!)

当時、彼は次のように語っていました。「点と点を結ぶのに時間を要したが、今では新しいタイプのソフトウェアが出現していると確信している。これらのシステムは、複数のソースから顧客データを収集し、同じ個人に関連する情報を結び付け、構築したデータベースで予測分析を実行し、その分析結果を活用して複数のチャネルにわたるマーケティング施策の指針とする。」この初期の取材記事には疑問に思う点がいくつかありますが、これは驚くべき先見性であり、時が経つにつれて真実であることが証明されています。

偶然にも、これはTealiumがCDPのカテゴリーの特徴となった機能の多くを備えたAudienceStreamと呼ばれる製品をリリースしたのと同じ年でした。それが10年以上も前のことだと思うと感慨深いです!

それからわずか数年後の2016年にCDP Instituteが設立され、市場に出回るCDPの分類について明確なパターンが浮かび上がりました。また、2016年にGartner Hype Cycle™ for Digital Marketing and AdvertisingにCDPが初めて登場したのもこの時期です。Tealiumは、このレポートでサンプルベンダーとして認定されました。それ以来、Tealiumはデータ品質に重点を置いた、システム間のデータオーケストレーションに取り組んできました。

この分野に参入したとき、さまざまな企業がありました。Tealiumのようなデータ中心のベンダーは、企業にとって中立的なデータレイヤーとなることを目指していました。マーケティングチャネルの実行に重点を置き、複数のチャネルでキャンペーンを実行し、データを一元管理するキャンペーン管理ツールがありました。また、ミニデータウェアハウスに似たシステムで、その上に分析機能を構築し、データの可視化に重点を置いたものもありました。今日に至るまで、CDP市場に参入したさまざまなシステムの多くは、顧客体験のためにデータを管理するアプローチ手法として今も受け継がれています。

しかし、当時はこのカテゴリーにとって晴れやかなことばかりではありませんでした。このカテゴリーは、その存続期間中、あらゆる方面からの攻撃にさらされてきました。関連のないベンダーが話題の用語にさも合致しているように振る舞ったり、古いテクノロジーの提唱者が新参者を揶揄したり、あるいはテクノロジー間の「単なるパイプ」(データとデータとをつなぐだけの役割)の価値に疑問を呈する一部の業界アナリストなど、CDPのカテゴリーは火の洗礼を受け、そしてその反動で強くなってきたのです。

今回のレポートで非常に良い結果を収めたあるベンダーの製品責任者(名前は伏せておきます(英語・外部サイト))は、2018年6月18日にCDPについて次のように語っていました。
「これは一過性の流行だと思います。」と。
ん?ちょっと待ってくださいよ。このカテゴリーが誕生して5年、今からわずか5年ほど前は、このSaaSベンダー自らがそのように語っていたのです。そして今日、その同じSaaSベンダーは胸を張ってこの市場に参入し、業界をリードしています。

しかし、このカテゴリーの将来性と、カテゴリーに属するベンダーの専門知識が否定される余地はありません。それは、顧客データをビジネスの差別化要因として活用するという、このカテゴリーの有望な戦略的価値を物語っているからです。

ここまでの過程で学ばずにはいられませんでした。例えば、私たちは新たに開発したCDP機能を備えたプラットフォームを “ユニバーサル・データ・ハブ “と呼んでいました。少し野心的かもしれませんが、私たちが目指していた方向はご理解いただけると思います。製品が進化している現時点では、それに立ち返るべきだという議論もあります。今日では、CDPがマーケティングの領域を「超えて」カスタマーサービスやセールス、その他の活用シーンにまで適用を広げているというコメントをよく目にします。

というのも、当時、あるビジョンの種が蒔かれたのをはっきりと見ることができたからです。今日、その種は成熟し、その価値を証明するカテゴリーへと花開いたのです。

成熟期

このカテゴリーが支持を得始めたとき、懐疑的な見方も残っていました。アナリストは、このカテゴリーはいつかは単なるカート放棄キャンペーン以上のことをしなければならないだろうと口を揃えていたものです。そして、ベンダーは「単なるパイプ」(データとデータとをつなぐだけの役割)以上の存在にならなければならなかったのです。

もちろん、カート放棄キャンペーンを実行するだけで構想が止まってしまったベンダーや、自分達を単なる統合機能の集合体として見ていたベンダーは、長続きしなかったと言っても過言ではないと思います。そしてまた、CDPとは異なる名称ではありますが、「dumb pipes(つなぐだけのアホなパイプ)」というカテゴリーが今まさに市場に再び登場しつつあるようです。

CDPというカテゴリーが台頭してきた当時の、データ分野で競合するさまざまなベンダーの製品ビジョンを、比較して楽しみたいとお考えなら、”CDPは一過性の流行である”という上述の記事と、その記事の2ヶ月後におこなわれたTealium社のCEO、Jeff Lunsfordのこちらのインタビュー(英語)を見比べてみてください。

Jeffはインタビューの中で、「デジタルトランスフォーメーションを成功させるためには、5つの必須事項があると考えている。」と述べています。

  1. 技術的にも経営的にも、顧客をビジネスの中心に据える。
  2. これをリアルタイムで行う。手作業でバッチ処理でデータを取り込む場合、データを取り込むのに24時間かかる可能性があります。そして、昨日誰かが興味を持ったことに基づいてパーソナライズされた体験を演出することになるのです。これでは長期的にはうまくいきません。
  3. プライバシーに関する法律を遵守する。これらすべてのデータには大きな責任が伴います(改正個人情報保護法や、EU一般データ保護規則:GDPR、カリフォルニア州消費者プライバシー法:CCPAなど)。
  4. 機械学習(ML)を活用する。今日扱われるデータ量は膨大であるため、人だけではこのデータを処理できません。プログラムで管理し、高度なMLアルゴリズムを活用できるようにする必要があります。
  5. データは企業全体を自由に行き来するべきである。プライバシー法を遵守しつつ、データにアクセスするすべてのチームがリアルタイムで容易にアクセスできることが重要です(例えば、お客様がコールセンターに電話してきた際、その部門ではそのお客様がWebサイト上で行ったあらゆる行動を確認することができるなど)。

私は、2018年にJeffが示したこのビジョンが、2011年のTealium社の設立理念と驚くほど似ており、事実として、現在も我々が日々提唱していることだと自信を持って言えます。結局のところ、このようなビジョンに忠実であることが、あらゆる雑音やさまざまな偏見に惑わされることなく、CDPを約束の地へと導いたのです。顧客中心、リアルタイム、プライバシー遵守による信頼関係の構築、AI/MLへの対応、そして企業全体への導入は、Tealiumが考える顧客データムーブメントの小さなマイルストーンの1つに過ぎないと考えています。

CDPがビッグショーに登場

私たちがAI革命の崖っぷちに立たされている今、CDPがついにMagic Quadrantに選ばれたのは偶然なのでしょうか?データの価値が急上昇する瞬間を迎えようとしているまさにその時に?私はそうは思いません。そして、昨今大きなトレンドとなっていますが、 CDP で「マーケティングの枠を超えて」進むことで、価値が拡大されることは言うまでもありません。

この価値基準こそが、CDPが主流になったと言っても過言ではない、今日の地点に私たちを導いたのです。

CDPが重要であることを伝えるためにMagicQuadrantが必要だったのでしょうか? そうではないでしょう。

当社の「CDP最新動向レポート 2024年版」(1,200人の専門家を対象とした、業界全体を対象とした大規模なグローバル調査)の結果内容がそれを物語っています。

  • CDP導入企業の90%が、投資に満足しています。
  • CDP導入企業の89%が、過去12カ月におけるビジネス目標の達成に高い満足度を示しています。これは、CDP未導入企業(60%)と比べて非常に高い割合となっています。
  • CDP導入企業のほぼ半数(48%)が、ROIを6カ月以内に実感したと回答しています。また、回答者の79%がROIを12カ月以内に実感し、91%が18カ月以内に目標を達成したと回答しています。

しかし、私たちは「ポスト真実(post-truth)」の時代に生きていると言われても、専門家の意見は重要だと考えます。また、CDPのカテゴリー、そして顧客データ管理全体にとって、Gartner社が卓越したMagic Quadrantレポートでこの分野をカバーしてくれたことは、これ以上ないほど喜ばしいことです。

今日、このカテゴリーのこのような名誉ある、そして初めてのレポートを目にできることを誇りに思います。私たちはCDPがさらなる成長を遂げ、管理対象のデータ範囲を拡大し、このデータ内に表現されたインテリジェンスを高め、管理にかかる時間を短縮し、お客様の利益のためにエコシステムをより良くつなぐことを期待しています。

Gartner社のカスタマー・データ・プラットフォーム領域のMagic Quadrantにご興味のある方は、こちらからダウンロードできます。

CDPカテゴリーの製品を検討される場合、2024年に向けた最新の製品ビジョン(英語)をご覧ください。今後どのような魅力的な機能がリリースされるのかをご確認いただけます。

Gartner, Magic Quadrant for Customer Data, Lizzy Foo Kune, Rachel Smith, Benjamin Bloom, Suzanne White, Adriel Tel, David Walters, February 14, 2024. GARTNER is a registered trademark and service mark of Gartner, Inc. and/or its affiliates in the U.S. and internationally, and HYPE CYCLE and MAGIC QUADRANT are registered trademarks of Gartner, Inc. and/or its affiliates and are used herein with permission. All rights reserved. Gartner does not endorse any vendor, product or service depicted in its research publications, and does not advise technology users to select only those vendors with the highest ratings or other designation. Gartner research publications consist of the opinions of Gartner’s research organization and should not be construed as statements of fact. Gartner disclaims all warranties, expressed or implied, with respect to this research, including any warranties of merchantability or fitness for a particular purpose.

 

Matt Parisi
Matt is Director of Product Marketing at Tealium.